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磁気センサーの較正一般 (calibration general)

 

方位算出を精度よく行うには、地磁気センサの較正が必要です。

較正とは出力のセンサの出力から正しい磁場値を得ることです。

センサの出力は磁場に比例しているので、ゼロ点と感度がわかれば、センサ出力から正しく磁場値を換算することができます。

較正タイミングは、使用の都度毎回要るわけではないが、まったくやらないわけにはいきません。

出荷時に較正しておくだけではすまない理由は、センサ特性が温度や周囲部品の磁化状況に依存しているためです。

このうち、感度は比較的変動が少ないです。

原点がずれることがあるため、原点の較正が重要です。

原点がずれたまま方位算出すると、下図のような状況となり、方位の計算結果が正しくないです。

較正の具体的な方法は「較正の原理」の頁を参照のこと。

 

 (→ 較正の原理)

 

- 手動での較正と自動較正 -

 

原点を知るには、磁気シールド内でセンサ出力を見るのがもっとも原理的だが、最終ユーザーが道具無しでやれる方法が必要です。それには、センサを地磁気内で空間的に一回転させ、その出力ピークから中点を求めればよいです。たとえば、X-Yセンサ軸について、出力を記録しながら水平面でセンサを一周させてその軌跡を描くと、出力はX-Y出力軸平面で円となります。この中心が原点です。

この考え方を発展させたものが自動較正で、ユーザーが気がつかないうちに、地磁気中の複数の姿勢でセンサ出力を記録しておき、そこから中心を求めるプログラムです。

 (→ 自動較正について)